うつ病で布団から出れない、出勤できず無断欠勤、ストレスを受けても頑張り過ぎてうつ病に。うつの裏側にあるやっかいな問題を解消方法はセラピー。臨床心理士、カウンセリングオフィス☆のむら、横浜、山手駅10分
うつ病 事例1うつ病 事例2 -仮面うつ病-うつ病 事例3 -抑うつ神経症- 

うつ病 のあれこれ

 うつ病、またそこまではいってないがうつ状態というのはどんなものなのか?現代はうつ病やその症状についてはインターネットでたくさん調べられますので、ここでは職場でよく見られるケースを1つと身体の病気と間違えやすいケースを1つご紹介したいと思います。 これらは実在の方々ではなく、頻繁に見られる状態を合体して事例として作成してあります。

うつ病  事例1(Aさん 38歳 技術職 独身)

 ふだんから真面目に仕事に取り組んでいたAさんはその仕事ぶりを認められ、グループ5人のまとめをするよう上司から申し渡された。管理職というわけではないが 認められたことの嬉しさと同時に責任も重く感じました。

2ヶ月目

 最初の2ヶ月くらいは張り切って取り組み順調に進んでいたかにみえました。最近は残業があまり認められないので遅くならないよう日中休憩もとらずに 熱中し、休日の土曜日は必ず出勤していました。日曜日は疲れて外出もせず、一日ゴロゴロして一日が過ぎていきました。 好きだったゴルフ打ちっぱなしやランニングも面倒で行かなくなってしまいました。 今まで起きなかった頭痛がよく起こるようになり、ときどき手足がしびれたり 背中が痛くなったり身体的にもおかしいなということが増えてきました。

3ヶ月目

 3ヶ月めになると眠りが浅くなり、寝つきはまあまあだが2,3時間すると起きてしまい、そのあと明け方までうつらうつらして、起床2時間前くらいに急に 眠りが深くなって起きるのがとてもつらくなりました。
だんだんと食欲も落ちて昼食はおそばかうどん、夜はコンビ二弁当の毎日だったがそれも残しがちになっていった。食事は味が感じられず砂をかむように味気なくなっていました。 TVやPCでのニュースも面倒で見る気がしなくなり、世の中の情勢に関心がなくなっていきました。そこへ仕事上のトラブルが起き、Aさんはまとめ役としてそれを収めるのに奔走しましたが、収めるのに時間もかかり、自分は能力がないと強く感じました。 上司からは叱責というほどではないが「せっかく君を推薦したんだからしっかりやってくれよ」と言われ「おれって能力ないよな〜」と落ち込んでしまいました。 睡眠がうまくとれないので集中力が落ち、イライラすることが増えてきました。

 ふだん温和な印象Aさんですがグループメンバーにキツイ言葉を投げることも見られるようになり、周囲を驚かせることも。 簡単に思えるような日常業務にさへミスが増えていきグループの人に指摘されることが多くなっていきました。 自分でも「たるんでるぞ。もっとがんばろう」と思うが状況は悪くなるばかりでした。

 朝ホームで電車を待っているとき「このまま飛び込んだら楽になるかなー」というような考えも出るようになり、ボーっと立っているようなことが増えてきました。

4ヶ月目
 4ヶ月めのある朝、布団からどうしても身体が起き上がらないのです。引きはがすように布団から出て出勤の支度をし始めたが・・・服を来て家を出ようとするとどうしても足が 動かない!というより出勤できない!行けない!という状態が襲いかかってきて動けなくなってしまいました。その日は仕方なく「体調が悪くて・・・」と電話して休みました。

 一日布団の中でゴロゴロしていたのにまったくよくならず、その晩もあまり眠れず翌朝布団から身体が出られないくらいにつらい状態になってしまいました。 会社に電話しなくては、行かなくては、と焦るがどうにもならず、そのまま無断欠勤してしまいました。

心療内科・精神科を受診

 Aさんの場合は「うつ病」と診断されるケースです。
 不眠(この場合は就寝後2、3時間で起きてそのあとあまり眠れない中途覚醒。年齢によるのとは違う早朝覚醒というタイプも典型的です)、集中力ダウン、イライラやジリジリする焦燥感、抑うつ気分(この場合はおれって能力ないなーという客観的でない低い自己評価)。 死にたいという積極的な気分ではないですが、この状況から逃げたい気持ちが強くなって「電車に飛び込んだら楽かな〜」などと危ない考えも出始めています。 この場合は死にたいから死ぬというより「状況から逃げたい」から衝動的に行動し、結果的に死んでしまうということも多いのです。

 ふだん真面目なAさんが無断欠勤したのをを心配した上司はグループの人を家にやって状況を確かめました。 部下の話を聞くとどうも「普段のAさんの状態ではない」ので、「これがうつ病かも?」と思い精神科か心療内科を受診するよう勧め、Aさんにとって気の置けない同僚に頼んで付き添ってもらい受診させました。担当医師は「中程度のうつ病なのでまず1ヶ月は休養するよう診断書を出しましょう」ということになりました。

療養中のこころえ

 診断休になる場合独居の方は一人でいると自殺の危険もあるので実家など一人でない状況で療養してもらうのがよいのです。それができなくて自殺の怖れが皆無でない場合は大事をとって入院する必要があります。
 Aさんはアパートから1時間くらいのところに実家がありご両親も健在で関係も良好だったため実家で療養することになり、3ヶ月休んで無事復帰できました。 最初の1ヶ月は休んだからといってすぐよくなることはなく、薬を飲んで布団にくるまって寝たり起きたりの生活でした。

周囲の対応

 母親はあれこれ聞きただすこともなく「いつも一生懸命やってるみたいだからたまにはゆっくりしなさいよ」とねぎらってくれましたが厳しい父親は「うつ病なんて・・・気が緩んでるんじゃないか?しっかりしろ」と初期のうつ病の人に言ってもらいたくない叱咤激励をしてしまいました。
 あとで母親に「うつ病の人を叱ったり励ましたりしたらいけないって知らないの?」と怒られて「まずかったかな」とは思ったものの内心そういう気持ちでした。 Aさん自身も父親のいうとおりと自責の念がいっぱいで正直つらい思いでした。

職場の対応

 上司はAさんのことを職場の産業保健スタッフ(産業医、保健師、看護師、カウンセラー)にも相談し、休職中の注意や復職に向けてどうしたらよいか話し合いました。 休職中は仕事のことで電話などしないことや、かといってまったく放っておかず、御家族に状況を聞いたりするのはときおりしたほうがいいことなどアドバイスされました。 この上司は「普段のAさんと違うな」と思ったときから管理職としてしっかり対応されてますね。

回復へ向かって

 1ヶ月くらいは身体も思うように動きませんでしたが2ヶ月目くらいになると散歩したり、TVのニュースくらいなら見ることができるようになりました。食欲もだいぶ改善し、 初めて「休めてよかったのかもしれない」と思うことも出てきました。それでも自分を情けない、根性なし、能力がないという自責の念は相変わらずぬぐえませんでした。
  3ヶ月目になると職場の担当スタッフの勧めで身体慣らしを兼ねて1週間に1度健康管理室に顔を出すこともできるようになり、カウンセリングも受けることになりました。


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 Aさんは日頃真面目な努力家でまとめ役という責務をかなり重く感じたことが強いストレスとなりうつ病を発症したケースです。 中程度のうつ病といえますが、自分を必要以上に責めるということ自体が既に「うつ病の症状」ともいえます。 Aさんのような場合もともとが真面目で責任感が強いタイプで職場にとってありがたい人材なのですが、こういうタイプの方は病気でないときから「必要以上に」責任感が強すぎるとか、根本的に自信が欠けているということが多く(自己否定パターン)病気になって初めて「必要以上」が浮き彫りにされるわけです。

 このような「内側のストレス」の大きいタイプなら、また何かきっかけがあるとうつ病や他の病気を引き起こす可能性があるといえます。 担当産業保健スタッフがカウンセリングを勧めたのも、Aさんにはそのあたりを変えていく必要がありそうだと感じたからです。

 自分の考え方のクセを見て不都合なところは修正していくのが広い意味での認知療法ですが、Aさんが自分にあったやり方で自己否定パターンを自己肯定パターンに変えていかれればもううつ病になる「必要」がなくなります。 病気はその人の不利なクセを治したいというその人のこころの深〜い部分からのノックなのですから。

 Aさんは復職後半年のカウンセリングを経てもう「うつ病になる必要」がほとんどなくなった人になり、また「病気が必要になりそうな自分」を感じたらすぐ来ます。と笑顔で カウンセリングを終了することができました。



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